学園大戦ヴァルキリーズ REV

記念すべきシリーズの第一作。
新世紀エヴァンゲリオン以降のセカイ系作品と軍事・架空戦記の要素を融合させ、更に平成ライダーシリーズやメタルヒーローシリーズ等の特撮作品のエッセンスを加えた内容となっている。また、ストライクウィッチーズに代表される『美少女+軍事』をストーリーの主軸に取り入れ、多様な客層をターゲットとした作品でもある。

学園同士との戦いが続く永久戦争地帯アルカにやってきた主人公ユーリ・パステルナークは、到着早々戦いに巻き込まれ、その最中生き別れた姉であるマリアとの再会を果たす。
アルカにおけるロシアの代理勢力であるヴォルクグラード人民学園において姉と共にごく普通の学園生活を送ろうとするユーリだったが、学園を事実上支配する人民生徒会の首領ディミトリ・カローニンの罠によって捕縛され、またもマリアによって救出される。
ユーリを救出したマリアはディミトリ率いる人民生徒会を自らのシンパで構成された反乱軍を率いて打倒することを決意し、クーデターを引き起こすのだった。

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学園大戦ヴァルキリーズ REG

シリーズ第二作ではあるがREVの純粋な続編ではなく、パラレルワールド的な要素を含んだREVの前日談となっている。  
ヴァルキリーという常人ならざる存在を物語の中核に据えた第一作とは異なり、今作ではエーリヒ・シュヴァンクマイエルという『人間』の視点から見たアルカの戦いやヴァルキリーの有り様等が描かれている。
前作に比べて軍事・架空戦記の要素が強まり、非戦闘員であった前作のユーリと違い、主人公のエーリヒはドイツ系シュネーヴァルト学園に所属する軍人として登場する。
 
シュネーヴァルト学園の前線指揮官エーリヒ・シュヴァンクマイエルは確執を抱え、学園長でもある実父との関係に悩みながらも、戦いに身を投じる毎日を送っていた。
そんな中、彼の前にヴァルキリーであるノエル・フォルテンマイヤーが現れる。彼女に母親のイメージを重ね合わせ、恋愛めいた感情を抱くエーリヒの心中を読み通すかのようにノエルは積極的にエーリヒとの距離を詰め、やがて心の最深部にまで足を踏み入れていく……。

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学園大戦ヴァルキリーズ EGO

シリーズ第三作。
REV、REGと比べて設定面での矛盾が多く、続編というよりもパラレルワールドで展開する作品の趣が強い。
軍事面の描写に力を入れて作品としての面白さを失っていたのではないか?という製作側の反省から、単純明快なわかりやすさと娯楽作品としての面を強める内容となっている。
また本作は『ヴァルキリー同士の戦い』という一点に重点を置き、複雑な世界背景を把握せずとも美少女同士の戦いやそれに付随する人間関係が描写され、また実験的にではあるがジュブナイルポルノの要素も作品に加えられている。

戦いが続くアルカでは、今日もまたヴァルキリー同士の戦いが行われていた。
ロシア系ヴォルクグラード人民学園のマリア及びエレナ、ドイツ系シュネーヴァルト学園のノエル、イギリス系パクス・ブリタニカのビクトリア・ブラックバーン、アメリカ系ガーランドのユライヤ・サンダーランド、そして日本系和州学園の花菱有紀。
様々な思惑が交錯する中、少女達は己の『エゴ』に突き動かされて戦い続ける。

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学園大戦ヴァルキリーズ REEND

シリーズ第四作の今作はREVから続いたシリーズの一旦の終焉が描かれ、なぜシリーズの各作品が純粋な続編ではなくパラレルワールドを舞台としていたのか?という読者側の疑問に対する解答が提示される内容となっている。
作品のテーマは『自分で足で前に出ること』と『敗者の戦い』であり、今作における暴力描写及び戦闘描写はシリーズ中、最も過激かつ残酷なものとなっている。

1944年。アルカにおける戦いはロシア系ヴォルクグラード人民学園とドイツ系シュネーヴァルト学園の二校を中心として行われていた。
シュネーヴァルト学園は膠着した戦局を打開するため大規模な侵攻作戦を計画、その事前準備として自校においてヴォルクグラード軍兵士に成りすましたシュネーヴァルト兵による銃乱射事件を引き起こす。この事件によってシュネーヴァルト内の反ヴォルクグラード感情は爆発的に強まり、アルカにおいてタブーとされている本校に対する直接攻撃及び制圧作戦が実行に移されることとなった。
シュネーヴァルト軍は奇襲攻撃を敢行、ヴォルクグラード軍の戦力の大半を壊滅させる。
対するヴォルクグラード軍は残存戦力を結集、唯一生き残ったヴァルキリー、マリア・パステルナークを主軸として決死の反撃を試みるが……。

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